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波と文学

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博多の町、雪。

2、3年に1度、父と会う。久しぶりに、少し大きくなった君を父と会わせてみたくなり新幹線に乗った。2才5カ月の君はちょうど新幹線に興味を持ち始めたからタイミングも良かった。こちらが思っていたより、喜んでくれた。窓から外を眺める子供の姿は本当に綺麗だ。








雪、アラレ、雨がランダムに降る博多の町は皆、歩行速度が早めで人の顔もよくわからないのだが僕が“正月”を体験してしていないからか町には微かに“年末の感じ”が残っているようにも思えた。都会の空気は苦手ではない、いつか住んでみたいとすら考えている。カメラ屋に行き、気になっていたカメラに触れることが出来た。中古カメラを眺めて、狙いを少し妥協して、オヤジにねだろうかとも思ったが止めた。



寒かったのだが、あまり堪えなかった。オヤジが三吾と一緒に居る風景には慣れそうにない、この気恥ずかしさみたいなやつはいつか払拭されるのだろうか。地下鉄にも乗った。この上は道路があり、人や車や、君の好きなトラックが走っているということを!何度も!説明したのだがパッとキテなかった。不思議そうに天井を見上げてまた僕の顔を見ている、は?みたいな表情で。


帰りの新幹線、午後9時7分、2つ分のシートで大の字に眠る君の足を撫でながら、大きくなったなあ、と思った。
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