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波と文学

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餃子とコロッケ、ポケットに小銭。

若い頃、落語に出てくる与太郎や太宰の登場人物の異常性に触れてはけけけと笑い自分の暮らしの普通っぷりや自分の個性の安全性に安堵しつつも何処かで微かに憧れたりしたもんだ。そしていつの間にか僕は34歳になり、あろうことか夫になり、恐ろしいことに親父にもなり、もはやほとんどの与太郎や太宰の登場人物は僕よりも年下である。


相変わらず、僕は彼らほど鮮烈に破綻することもなく個性的な無頼の風を吹かせるワケもなく地味に家賃を2ヶ月分滞納したり借りた小金を返せなかったり電力会社の従者に馬鹿野郎、明後日じゃなきゃ払えるわけないだろう!と勝手な悪態をつく程度の小さな欠落者である。頭や心に空いてる穴が小さいだけで底が無いわけではないのである。そこが、長年安堵しているポイントであり希望でありある意味、生涯における僕なりの憂鬱の素であるからこれではいかんと腹をくくり底を切り抜く作業がついに始まった。与太郎や太宰の登場人物に在って、僕に無いもの、それは間違いなく酒である。ビヤである日本酒であるウォッカである焼酎である密造酒である。酩酊であるコトこれに他ならん!コレだ!っつーワケで束の間の一人暮らし、いつしか隅に追いやった快楽主義者の美学と野望を真ん中に持ってきて残り僅かの日々を笑いながら暮らすことに決めた。餃子とコロッケ、ポケットに小銭。
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