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波と文学

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てげよゆう

停電が48時間以上続いている。初めての経験である、独り暮らしの最中ということもあり、割と満喫している。二階の突きあたりにある僕の小さな書斎にリクライニングチェアを置いて、窓から月明かりを眺めながら、自家製のキャンドルに火を灯せば読書も出来る。冷蔵庫の中のものさえ気にしなければ誰も知らない西の孤島までヴァカンスに来た気分を味わえなくもない。十時前に寝て、夜中に目を覚まし、読んだことのない古い詩人の詩集を捲れば、またすぐに眠たくなる。秋の虫が途切れ途切れの音を奏でる。月明かりが海面を踊る。野良猫の足音&さわ蟹のひそひそ話、夜風はだれかの寝息で始まる。

それにしても、電力会社の労働者のみなさんは昼夜問わず復旧作業に励んでいらっしゃるのでしょうか、大変有り難てえこった。今朝は水引の民家やコンビニエンスストアやガソリンスタンド、自動販売機、信号機、が稼働していたThunks。西方はもう目と鼻の先だ、エレキ時代に生まれ育った僕らはいつの間にか世界に”ソレ”が在ることが当たり前になり過ぎている。それは勿論、電気だけではないんだなきっと。捉えているつもりが囚われていて使ってるつもりが消費させられているだけ、みたいな。そんな。可笑しな。暮らし。でんぐり返した、みたいな、世界が西の孤島の短い夏休み。
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