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波と文学

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晩御飯食べたのにまた腹減ったつってる。

すぐそばで暮らしているのだが人付き合いが上手いのか不得意なのかまるでよくわからない女の誕生日を、友人諸君が祝ってくれるということで、すぐそばで暮らす者として共に、近場の食堂に出掛けていった。七年と六ヶ月、この人と一緒に寝たり起きたり跳ねたり泣いたりしているが、このような形でこの人が他人から祝いの場をもうけてもらったことは記憶にないから正直言って、自分のこと以上に、照れ臭くてありがたくて、感謝の言葉を探すのに苦労している。トモダチって、こういうときに、とても面倒で、とても温かい。"ありがとう"という言葉じゃ全然物足らないんだ。それでこの感情の全てを伝えきれる心地がしない。だから彼らのトモダチとしてこれからも、これまでと、昨日のアリガトウを表現していき鯛。


七年と六ヶ月まえ、雑踏の端、鉄橋の真下、僕は彼女に出逢った。冬の始まりがすぐそこにある、秋の半ばか終わりの頃だった気がする。七年と六ヶ月という時間の経過が早いのか、遅いのかはどうでもよくて、長いのか、短いのかも気にしていない。お互い、震災という"転換期"が真ん中に挟まっていることもあり、本当に色々なことがあったよなあとは思うものの、おそらくこれから先も人生は続いていて、これまでよりも色々なことが、僕たちを待っている気はするのだが、、、気がするだけだろう。そんなことは誰にもわからない。それで、いまわかっていることは、彼女のお腹の中に僕らの子供が宿っているということ。そして、

そこに在るのが紛れもなく七年と六ヶ月全ての出来事と、愛情の結晶であり、確実な未来であるということ。


あと二カ月、とにかく無事に生まれてきてくれることを僕は毎日、祈っている。それから、知っている。生まれてくるのは僕たちの子供であり、新しい人生の始まりであるということを。ハッピーバースデー、最愛のひと。
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ずんずんずんが聴こえない



5月の初夏の陽気に惑わされた昨日の僕は朝からイカれたテンションをコントロールすることが出来ずに朝の散歩中も、やあ小鳥さん今日も美しいさえずりをありがとよ!そいつぁこの美しき世界への賛美歌だぜ!おい猫よ、近頃ますます発情してるかい?愛し合えよ小さな兄弟!おい漁夫!水平線での水遊びは構やしねえが丘の上での火遊びにゃ気をつけろよ!などと、目に映る全ての景色に思い付くままの言葉を発して。日がな、身の回りの小動物、植物、切られたタコの脚、戸棚のハエ、客、知人友人、ハタチや老婆に対して上機嫌な振る舞いをしていたのだがその反動からか、今日は朝から身体中が気怠く、世界中が悪意に充ちているから、震えながら焼き台の下の小麦粉の袋をずっと撫でている。

ついに僕は阿呆になってしまい、ガラスのはめられていない窓の外のカラスと目が合いっぱなし、中パの臭いがやけに鼻につく始末。

或いは、これは反戦歌。

陽気にそそのかされて、釣りがしてえなあと呟いてみるも、近所の海で、今までろくに釣れた経験はなく、どうせ、ボーッといつも通り阿呆の顔して海辺の独りぼっちになることはわかっている。目の前を泳ぐ魚が嫌らしい顔で私を見上げて皆で笑う。となると、手元の竿の存在も煩わしくなる。餌代も勿体無い、あの箱も重いし。こうなりゃいっそ、手ぶらで行くかとなる。



妻からどこに行くの?と聞かれる。
私は釣りに行くと答える。


手ぶらで?

手ぶらで。



このように、
いつまでも、
世界が平和でありますように。

529の5時半。


【はえかわる、は】


足の
裏で季節に気付いて
目に
映らないもの見えていた頃

初めてみた海の色は覚えてないけど
二段ベッドの上のほう、
宇宙にちょびっと近いこと

僕らはみんな知っていた。

428の朝。


【牛のせなか】


黙々と
汗をかき
猫を飼い
米をとき
屁をこく。

燦々と
陽を浴び
息を吸い
牛に寝転び
昼寝して。風の便り、

君の話を聴かせてくれる。