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波と文学

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3月の詩「1」

【春景色】







幼児、年寄り、新婚、学生、病人、新入社員、ジャージ、未亡人、長靴、義務教育、双子、アジア系観光客、獣医、妊婦、トイレ難民、役人、アウトドア派、独身女性、サディスト、作業員、トラウマ、従兄弟、不幸せと幸せがエスカレーターに乗って。上がる。






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タイトルは最後にくる

森の木々や野の花々がその日の最後に見る景色、それは夕焼けである。


ちょうどその頃、浜辺に居た僕は人形岩の影の見知らぬ老人と目が合った。



老人は両手を上げてちょうど万歳のポーズをしていた。何か、


この辺でめでたいことでもあったのだろうかね、「祝い事ですか?」と僕は尋ねた、


「見てわからぬのか」と老人は言った。


「見てわからないから聞いたのですよ」


「聞けばすべてわかると思ったのか」



「たしかに」


 


 


 


「空を支えているのだ」




「空を?支えて?いる?」





「お前たちが空を見上げることが出来るのは私たちが空を支えているからだ」


「あなたのようにそうして空を支えている人が他にもいるということですか」


「当たり前だろう空を落とす気か阿呆」


 


 


タイトル【空が落ちるなんて、考えたことがなかった】

フォークソング、さんまはまだまだ






いちねん、にねん、さんねんが経つのに

サンマはまだまだ食えないらしいな

玄関を出て右に向かって畑を通って空き家を抜ける、そこに広がる海がある。

海は果てしなく、繋がっていて、さざなみ、かいがら、まんてんのほし。

海の向こうに鎮座するのはせんだいげんぱついちごう、にごう

サンマはまだまだ食えないらしいな

準備運動はじめたらしい、

サンマはまだまだ食えないのにな。



【フォークソング、さんまはまだまだ】


繰り返して繰り返して繰り返して


               



雨上がりの感じ。
日ごろ乾いて騒々しい世界がしっとりと静寂の鱗に覆われた束の間、
瞬きする。葉の上を静かに転がる雨粒、
野良猫の髭先の、
小さな滴に映る逆さまの世界と植物の、大きな呼吸を実感して、
何も考えずにぬらりぺらりさらり、散歩が面白い、止んでいた雨また降り始めて。



朝起きて窓から見る海の表情や小さな畑の雑草の伸びる速さ、
ハーブの葉っぱの色艶とトマトの茎の匂いと昆虫のざわめきと海風に運ばれてくる小さな砂。
いつも新しくて、いつも刺激的、いつも繰り返しのノイズと光、退屈と発見、溜息と星空。
この惑星の上、
満ちては引くを繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して、やがてくたばるのみよ人生。




・備忘録
ゾノ子さんから袋一杯のどくだみと、手作りのところてんをいただく。
近所の誰かがまた死んだ。

LIVE IN THE MOMENT.

           


            





1月も、半ばとなればヒマなもんで、勝手な手持無沙汰が寂しい気もして、
夕方にはさっさと仕事をあがらせていただいき、飄然とまた海へゆく。 
木片、ガラス片、片方の草履、絡まる釣り糸の集合体。
貝の死骸、珊瑚の化石、砂に映る鳥の影、退屈な波の音、朽ちたプラスチック、腐れた発泡スチロール。
子どもの頃に覚えた歌、自分の写っていない写真、歪な形をしたビー玉。君の眼、
僕の声、魚の背骨、平べったい石。鉄クズ、バレやすい嘘、光る砂粒、濡れた真実。
悠久のプラットホームに流れ着く過去と、カタチと、交錯するイマと。
LIVE IN THE MOMENT,物語はここにある。