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波と文学

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今日は急いで帰宅しようと思った。

ウーパールーパーは飼っている容器の大きさに合わせて成長するという話を聞いたことがある。大きな容れ物で飼えば、大きく育つということだ。

今日、ひょんなことから靴下を持って家を出て職場で履くことになった。いつもは自宅から履いて出るのだが、ひょんな時に限って、靴下が両方とも右足用だった。(僕は5本指靴下が好きで、このタイプの靴下しか履かないから両方とも右足用ということは最低最悪ということである)

素足で仕事して蒸されて臭くなるのは御免だ、仕方がねえ、履くかと、観念した。






親指は割りと問題なく馴染むけどやはり小指が空白をもてあそんでいる。物足りなさの主張が効いている。そのうち、小指が靴下に合わせて太くなってきそうな気がして、今日は急いで帰宅しようと思った。



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もはやそれは記憶とも呼べない。

夕暮れ時になると泣く三吾。まあるい頬を垂れてゆく大粒の涙を指で拭ってそのわけを考える。

きっと思い出しているのかもね。騒ぐのかもね。揺れるのかもね。溢れるのかもね。叫んでいるのかもね。悲しいのかもね。遠い、遠い、遠い日々の記憶、もはやそれは記憶とも呼べない君が君になる前の昔々のおもいでが(思い出のようなものが)、今日の夕焼けに呼び起こされてやってくるのかもね。



泣かなくてもいいよ、大丈夫だから。
いま、ここには僕たちがいて、
こうして君を大切に見守っている。
大丈夫。





なんつって、
あやし疲れて腰が痛てえのなんのって。

乱反射する集中力

友人の美容室TRUNK for hairのカタログ的な、ブック的な、zine的なお手伝いを2日間に渡って行う。基本的には私、編集、デザイン担当だから撮影中は黙っておくのがアレなのだろうと思いつつもカメラマンも気のおける友人だし、ことごとくあぁだこぉだ言いたくなるのだがそれがアドヴァイスなのか口出しなのか自分でもわけわからなかったのでやはり極力黙っておいた疲れた。

常にポケットの中にデジカメを潜ませて家の中でも外でも年がら年中、写真撮りまくっていた20代を過ごした人間にとって、そこは、どうしても燃えてしまった疲れた。

とはいえ、ここからが役割。私の真骨頂。
いっちょいいの作ったろかと思っている。



やはり写真て本当に面白い、おいらも写真のzineでもまた作ってみようかなと思いながらもそんなヒマあるなら詩を書けよ物語を綴れよと自答。乱反射する集中力を一点に収めて鉄にペン先で穴を開けろ


世界がじわりとまた広がる音。

覚めかけた夢のあっちから三吾の声が聴こえてきてそれはいつもより少し早い気がした。枕元の携帯電話に手を伸ばし、半分しか開かない目で時間を確認すれば午前5時、良美の向こう側で三吾が泣いている。

良美に声を掛けたのだが、私は低血圧であるがゆえに朝は無理なのだ、何とかしてくれ。と、目を閉じたまま堂々と言いやがる。外はうっすらと明るい、頑固な三吾は泣き続けて、頑固な良美は寝続けて、仕方がない。私が起き上がり三吾を抱き抱えて一階に行き、オムツを代えることが私たち3人に残された道である。眠いけど。

オムツを代えてやると三吾の機嫌は直ったのだが寝るつもりはないらしく、散歩に行こうぜ、という顔をして抱っこをせがんでくる。可愛い。眠いけど。


午前5:45。散歩に出掛ける。
近所の丘のうえにある牛舎へ、牛らもちょうど目覚めの時間らしく私と三吾に気付いて重い身体を揺らしながらこちらにやって来る。三吾にとっては初めての、牛との遭遇。独特の香りと雰囲気の中、ビビるかなと思いきや相変わらずの落ち着きをもって、物怖じせずジッと牛の様子を眺めていた。モォーーーーという鳴き声に包まれて、彼の世界がじわりとまた広がる音が聞こえた気もして。







その後、海辺を歩いて帰宅。寝ている母親のもとに連れて行き乳を飲ませれば寝ると思っていた午前7時、いとも簡単に思惑は外れて。この通り、








今日も三吾は元気である。

今日も世界が平和でありますように。


きっと変なシャンプー

ダセェな。と、思うことが多々ある、イケてるとダサいの境界を考える。それはいつも当然、細部にある。宿るともいう。デザインもイベントも人も思想も格好も価値観も同じ。句読点ひとつ置くタイミングにしても僕は、抜かりなくヤりたい。それにしてもダサい奴らに限って「おしゃれ」という文字を書き、おしゃれを気取り、おしゃれを求める。きっと変なシャンプーとか使ってるんだろうな。首の皺のほこりを洗い流すことは忘れて。


センスってさ、何がイケてるかを知ってるのではなく何がイケてないかに気付いているかでしょ。