忍者ブログ

波と文学

Home > ブログ > 記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

梅雨明けを待つ。

日々の暮らし、小銭、或いは紙幣、neeeeeed more,赤子の成長、今は気になる選挙。ラジオで喋る一時間の楽しさ、海に沈む夕陽の美しさ、ひかりのなかで跳ねる小魚、ページをめくる指先の喜び、お部屋のお片付け、ちょいとズレた写真の位置を戻す、集めている漫画の8巻が出た、久しぶりに続く白米、玄米や黒米の入っていない、美しい白。近所付き合い、近所勘ぐり、近所助け合い、6年ぶりに6分間だけ観るMステ、3号線の脇で永遠に夢をみる仔猫、製氷器に水を溜めて冷凍庫に移動させる静かな手の軌道、熱々の鉄板に溶けたラードを丁寧に塗る、君は変わってしまった、僕は変わってしまった、なんでもいいから雑誌が読みたい、巻き煙草は売り切れでした、卵を使っていないパンを探して森のなかをさまよう、掃除機の中のゴミを掃除機で吸い、扇風機と扇風機を向かい合わせて扇風機と扇風機の真ん中で眠りたいな、近付くポグバのマンU移籍を注視して、洗濯後に妻のパンティを干すことにもすっかり慣れて、過ぎてゆく日々、老いてゆく母の、細い腕の、注射の痕を、直視して梅雨明けを待つ。

PR

LIFE IS BLUES.

とてつもなく爆音。朝の6時、町中にサイレンが鳴り響く。敵国かカッパか阿久根がついに攻めて来たんじゃねえかってほど残虐なヴォリュームの警報である。跳ね起きて身構える。
隣りでいい夢を見ていたはずの息子も大泣きしている。寝ぼけているとはいえ妻も「なー!」とか言ってる。







(ヌンチャクの代わりに)ハンガーを手に取り、二階の窓からそっと外の様子を伺う、息を殺して4秒、、、5秒、、、どうやら敵国もカッパも阿久根も攻めて来てはいないようだ。となると、気になる無慈悲なサイレン音の意味。最悪の目覚めを迎えた息子は泣き止まない。こちとらモンスターペアレンツ予備軍、Mr“うちの子に限って”の卵である。息子の涙のカタキを討たなければならないサダメがここにあるから役所に電話して「朝の6時から何の説明もなく爆音でサイレン鳴らすとは貴様どこの独裁者だ?俺の息子の夢の結末を帰せ馬鹿野郎」といった内容の文句をなるべく丁寧に告げる。マジで。

「いや~ノリで」とか言われた日にゃ市役所を焼き討ちする覚悟で。


するってえとアチラさん「早朝6時のサイレンに関して市は関与しておりません自治体のしわざではないでしょうか?」とか言うのね。「おいおいおいおい之助おい太郎!幾ら老人ばかりとはいえ全員がボケてるわけじゃないんスよ!早起きが生き甲斐とはいえ朝の6時からあんな残虐なサイレン鳴らすジジィはおらんよ!」と食い下がるも「と言われましても関与しておりません」の一点張り。諦めて。自治体のNo2に電話、一部始終を説明して「アハハハ、あれは毎月始めに点検する消防のサイレンだよ。毎月やってるよ?今頃気付いたの?お・寝・坊・さ・ん」みたいなコトを言われて始まった俺の7月と着地点を失った涙のカタキ。LIFE IS BLUES

日はまたのぼりくりかえす二階堂和美

南の島々はすっかり夏だ、つって鳥が教えてくれた、


その鳥は鳥で風が教えてくれたつって、


その風は風で月が教えてくれたつって、


その月は月で錆びた鉄が教えてくれたつって、


その錆びた鉄は錆びた鉄でクジラが教えてくれたつって、


そのクジラはクジラで花びらが教えてくれたつって、


その花びらは花びらで渇れたミミズが教えてくれたつって、


その渇れたミミズは渇れたミミズで最後の雨が教えてくれたつって、


その最後の雨は最後の雨で鳥が~。なんつって。


辿っているまに秋がきてまた冬になり春の訪れ、光に包まれて。まばゆく。遠くで揺れる女の背中に耳を済ます。


ブツブツ聞こえる
(ニルヴァーナ,ニルヴァーナ)。
ははん、ありゃきっと二階堂和美だ。


ずんずんずんずん

相変わらず水曜日はラジオで勝手なことを話す時間。近頃、ますます面白い。完全なるフリートーク、出たとこ勝負のベシャリの境地、閃きと阿呆らしさをひたすら言葉に変える時間。自由という名の制限のなかで、無茶苦茶なイリュージョンをカマしてイキたいなと思っているの、ボンクラなりの。


そういえばここにきて【パルプ/Cブコウスキー】をなぜか読み返しておるのですが10年ぶりに直面するブコウスキーの面白いこと凄まじい。さらにまた10年後に読み返すことが楽しみになり、ああ長生きしてえなと心から思ったス。こうして、読みたい本があるからよ、その為だけに生きる人生って絶対に美しいよね、なんつって嘘ぶいて。







ずんずん育つ三吾。
見ていると、ずんずん音が聞こえる。
成長している音、両親から愛されている音、友人諸君から見守られている音、家族を包み込む朗らかな空気の音、無垢の音、彼が寝ているときに見ている夢の音、陽が沈み月が昇る音。音。音。ずんずんずんずん。日々、愉快なり。

才能は踊る。

珈琲豆を切らしており。梅雨らしくない晴れ日が続いており。赤子の笑い声がいつものように聞こえる。願えば、雨と、珈琲豆、空から降ってくんじゃねえかって見上げてもそこにゃ曇天、言葉ひとつ落ちてきやしねえもの。神通力、諦めて下を向けば携帯が鳴る。

友人のワキムラがまたNiceなmoviesを拵えて送ってくれた。



https://vimeo.com/170965857




JAPANのRYTHEMがアジアの端ではなく私の頭蓋の真ん中に突き刺さり抜けなくなる。職人の伝統的な手さばきと、それを余すことなく見つめ、拾い上げて作品に仕立てるリョータのマナコの純粋さと脳ミソの狂気よ。目線と感覚の微調整でこの世界から「退屈」は無くなり、普遍的な美しさと刺激的な風景だけが広がる。そしてそれは何も“特別”ではなく、例えばいまこれを読んでくれているあなたが居る“そこ”だって同じなのだ。

リョータの視界に広がり、捉えているのは紛れもなく愛である。どこにでも在る愛である。才能は踊る。


もはや珈琲豆も雨粒も要らなくなった。今日はしばらくコレを眺めておこうと思った。休日の午前。今年のヤマデミー賞にノミネート。