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波と文学

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うるさくしてゴメンなさい。

ガキの頃にCDで聴いていた同世代のスーパースターが自分と同じ数だけ年を重ねて、あの頃よりもっと格好良い唄とギターと家族連れて寄り道した漁村で再会して、なんて美しいんだ人生は、人間の唄う声は、それを囲む笑顔は、小さな波の音は、雨上がりの夜は。と、僕は感動して小風邪で怠い身体を燃やしてまた叫んでしまった。

うるさくしてゴメンなさい。

小久保淳平@西方ミチヨ・ろくたん食堂。最高に美しい夜。まだまだ生きていたいと思った夜に
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3号線を全速力で二匹

風呂の栓を抜いて水を吐かすときに開いた窓の先に林檎の皮のような月を見た。屋根に登り寝転び星を眺める、冬の夜のいつも新しい空気を思い切り吸い込めば甘い味がする。煙草の煙が室内にいかないように願った。
今週、たびたび春を感じる。風が少し冷たい気もしたが今日もそう思った、藤川の枝先の梅の花は乳首みたいに少し膨らんでいた。


久しぶりにDVDを借りた。【トランス/ダニーボイル】【インサイド・ルーウィン・デイヴィス/コーエン兄弟】


真夜中、3号線を全速力で二匹の猫が南にゆくのを見たんだ。


スーパーローカルヒーローを観た。




18日、近所のみちよ・ろくたん食堂で開催された映画上映会のオープニングアクトととして詩の朗読をしたのだが、伊集院のビッグブラダー「大竹秀信akaぢゃん」を内緒でお呼びして共演して頂いたことが奏功し緊張感のある心地良い音楽的・詩的空間を演出できた気がしている。一人でぬらぬらと自作の詩を朗読するのも悪くはないのだがやはり僕のような三流芸人には所詮地味な仕上がりしか期待出来ず、ハマス、暗黒ニラやぢゃんさんといった無頼派が傍に居てくれると心強い、というかもはや誇らしくもある。てててて。

【スーパーローカルヒーロー】
http://youtu.be/mYpT3HVYWNg

これから鹿児島県内各地で順次上映されるらしいので、要チェック。
きっと僕や君の周りにも居るヒーローの尾道版といった具合で、皆が楽しめて勇気付けられる作品。近頃の浮世の暴虐な流れに白目を剥いてあぱあぱしているくらいならテメエの出来ることを必死で見つけてそれを世界に放り投げるためにその腕を磨きその両足で仁王立て友人諸君。それでも笑う為に俺たちは生きているのであーる。あーれ。





晴れている日に長靴。



溢れているな、溢れている。今更感も大いに抱きつつ新春の1月ってこともあり、まだまだフレッシュな心地もあることだし、ってゆーか溢れ過ぎだし、もはや零れちゃってるし。
いっそのこと、今の自分にとって本当に本当に必要な情報とは何なのだろうかと考えて、その上、その「必要」という概念すら、何の為の必要なのかを、もう一度整理することに決めた。つまりFacebookアプリをアンインストールしてTwitterアプリをアンインストールしてハフポストもロシアの声もまとめサイトも眺めるのをやめてみる。断食であり、断捨離のような気分である。イスラム国の動向は勿論、桜島のマグマ具合や、アジアカップの結果も気にはなるが、それらが今の僕にとって、僕の暮らしにとって、この一瞬にとって、本当に必要かどうかを問われると
正直微妙なところなのだ。犬を飼ってもないのに犬小屋はいらない、ギターを弾けないのならピックは何の役にも立たない、晴れている日に長靴は歩きにくいだけなのだ。なんつー実験をしばし、新しい年だからさ、なんとなく。

滴に映る月の顔を見ろ。


写真家であり、詩人でもある友人に誘われて、鹿児島詩人協会が毎年発行する「鹿児島県詩集」に僕の詩も載せてもらえることになった。と、書けば、まあ!なんて光栄なことでやんしょ!こいつぁ春から縁起がいいねえ!さすが漁村の天才!なんつー気がしないでもないが、どうやら手前で勝手に詩人を自称して後は金さえ払えば割と自由に掲載させてもらえるようなので浮かれるほどのことでは無い。とはいえ、自分が詩を書く時は言葉にすることを意識して文字というよりは音をイメージした創り方をしている。大勢の詩人が綴る言葉に並んで一冊の本の中にそれが収まったときに、どんな味や色を生み出しているのかがとても興味深いのである。


只今、東京時代の友人が我が家に滞在しており、丁寧で、美味しい料理を毎晩振る舞ってくれている。巷に溢れた小奇麗でベジベジしていてヘルCが取り柄の女々しい料理とは一線を画す舌と胃袋のスタンディングオベーションを毎晩。年末年始を越えた蛸業は徐々に平熱に戻りつつあり、休みも従来通り貰えるお陰様で友人と遊べる時間を多く取れることが有り難い。とはいえ、携帯電話にメモされた一週間の予定を見てみると割と牛牛である、自分で詰めたスケジュールとはいえコレについてはモォ不服である。僕は誰よりも暇を愛している。大いなる暇を持て余したい。最近、忙しいんスよ~なんて言うと「ありがたいことですね!」なんて返すヤツらが一定数存在する。コイツらは頭はおかしいんではなかろうか、脳に小蝿でも埋まっているのかと眉間に皺を寄せて割と真剣に思っている。労働であれ私事であれ、忙しいことが有り難いわけがないのだ。よく考えてみてくれ、日がな何もせずにのんのんと地球の空気だけ吸って口笛でも吹いて、それで金が空から舞ってきて贅沢でなくても人並みに暮らすことが出来れば、ありがたいことですね!つまり、

僕は君が思っている以上に、

何もしたくない。
コタツで寝転び本を読み、
飼ってもない猫の名前を読んでみたり、
妻の突拍子もない誰かの悪口に耳を塞いだり、
作りかけの詩について、考えていたいだけなのだ。




ハハハハハハ、
さもなくば、タフであれ。拡がれ、届け。
伸びてゆけ、集中しろ、
執着しろ、筆を奔らせろ、脳髄を沸騰させて、狂え、隠れるな、大袈裟に笑え。
そして、

夜の雑草が静かに落とす滴に映る月の顔を見ろ、2015年1月。