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波と文学

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2割ほど増し。って感じ

妙子さ~ん妙子さ~ん、と爺さんが心細そうな声をあげながらコインランドリーの丸い洗濯機の蓋を、ひとつひとつノックしながら歩いていた。夢はそこで覚めた。

午後9:30にセガレを寝かしつける為に僕は二階に上がった。良美は台所で夕食の準備をしてくれていた。セガレを寝かしつけていた僕もいつの間にか眠ってしまい午前零時半に夢から覚めた。隣に良美が寝ていた。

一階に降りてきて、ひとりで晩御飯を食べた。
唐揚げ。向かい合って座り、
ありがとうを直接伝えたかった美味しさ。



何もないようで、
それなりに忙しい日々を過ごしている。
もうすぐ年越しである。今年の愉しさは例年より2割ほど増し。って感じ

お腹いっぱいで、外に出て冬のくせに生ぬるい風に金玉をさらして用を足しながら来年は弾けてやろう、と誓った。








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B&B

今年ヤるliveはもう終わり、
なんて言っておきながら26日。
小久保淳平くんの来鹿に合わせてTAMAYAにて【ORGANIC DISCO】開催。





DJ SUGURUSとのコンビ名は【B&B】に落ち着いた。BUNGAKUとBEAT、もうこれしかないでしょ紅葉まんじゅう。今年最後のポエトリー、楽しみたいと思う、楽しみである。






Photo by-photoboy(山下紀信/山下一門),sunx


どうせすぐに洒落はじめて理屈をこね生意気ヌかす




最初の子は手が掛かるというがそれは嘘で「手を掛けたい」だけなのかもしらん。数日、遊びに付き合わせてしまいすっかり頬が荒れて傷だらけになったセガレ。寝ている間に掻いて悪化してしまわないように今夜は夜更かししながら見守るつもりだ。じきに乳を求めて泣き始めるだろう、そうなりゃよしみと交代して俺は寝るのさ。ああ、これが過保護かもしれないことはわかってるけどそうせずには居られない、どうせすぐに洒落はじめて理屈をこね生意気ヌかす少年になるのだろう。それまでは、絶え間の無い愛情を注ぎ続ける、だから今はベイビー、存分に。この両手を掛けさせておくれよ。

春の到来を喜ぶ猿

起きたら連れてきて。と言い残して妻は二階のベッドに向かった。

ソファに座っている僕の横でセガレが眠っている、熟睡しているだけなのだが、あまりにも静かに寝ているものだから死んでいるのじゃないかと不安になり鼻の下に指を入れて呼吸を確認すること5分に1回。そのたびにホッとしている。

しかし、米や肉や魚や野菜を食うわけでなく、母親の乳だけを飲み、日ごとに大きくなっていくコイツは一体何なんだ、と不思議に思う。乳なんて色が違うだけで所詮母親の血液である。きっと明日も今日より少し大きくなるのだろう乳を吸い、ひょっとすると表情が増えるかもしれない乳を吸い、新しい感覚が芽生えるかもしれない乳を吸い、笑いのツボにも変化があるかもしれない乳を吸い。何なんだコイツは乳を吸い。




二時間が過ぎて午後11時、セガレ、泣き始める。腹が減ったと全身で表現している。日ごとに重くなるセガレを抱き上げて二階へ。妻を起こしてバトンタッチ、寝る。そして午前4時、泣きそうな、細い声の妻から起こされる。

「三吾が二時間延々に泣くと笑うを繰り返しており私はもう限界だ。鳩が飛んでいる。交代して欲しい」と言われる。「しかし、私も明日は鉄板の奴隷である。民衆のために焼かなければならないタコがある。午前4時である。鳩が飛んでいる。勘弁して欲しい」と告げるも妻は豆電球のしたで白目を剥き、口をパクパクさせているしその奥でセガレ、満面の笑みを浮かべて僕の方を見ている。ちっ。



そこから約一時間半、間抜けな声を出してセガレをあやし続け、なんとか小僧のスタミナを奪うことに成功する。トドメの乳をあげるために妻を起こして自分は寝ようと試みるも乳を飲んだセガレはなぜか元気百倍になりキャッキャっと春の到来を喜ぶ猿になっている。妻は片乳を出したまま寝ている、午前7時が過ぎている、外は明るくなっている。この世で一番朗らかな地獄である。結局眠れず、朦朧としたままセガレを抱き抱え海まで散歩。腕のなかでうー、あー、うー、あー、言っているセガレをささやかに呪いながら朝陽のなかを歩く僕らの未来がこのまま幸せであり続けますように。

ワタシの暮らし。

饅頭が団子を抱いて戯れており、なんだあの和菓子たちは、と離れた場所から笑っている私。しかし、よく見るとそれはせがれを抱く妻であり、つまりそれワタシの暮らしであった。